2.作図:中学1年数学―オリジナル基礎教科書
中学数学[総目次]
中学1年数学 5章 平面図形

1. 作図とは
小学校では?
小学校のとき,三角形や円を,定規やコンパスを使ってかきましたね。
ところで,小学校のときにはもう1つ,図形をかくときの道具がありました。その道具とは?
そう,分度器です。

中学校では?
中学校でも三角形や円をかきますが,そのときに用いる道具は定規とコンパスだけで,分度器は用いません。というより,分度器を用いてはいけません。
定規とコンパスだけを使って図形をかくことを,作図といいます。
作図とは?定規とコンパスだけを用いて図形をかくこと
補足どうして分度器を使ってはいけないの?
分度器は,角度がすぐにわかる便利な道具なので,つい使いたくなってしまいます。どうしてこんなに便利な道具を使ってはいけないのでしょうか?
- 中学校では図を「作る」ことが目的
分度器は角度を「測る」道具です。中学校の学習では角度を測ることはしません。
例えば60°の角を作りたいとき,「どうやって60°が作れるか」を考えるのが中学校での学習です。 - 分度器を使うとズレが大きい
分度器は便利な反面,とてもズレやすい道具でもあります。
例えば,正六角形をかくとき,毎回120°を分度器で測って線を引いたとします。最後でうまくつながるでしょうか?
ちょっとずつずれて,正六角形がうまく閉じないかもしれません。

定規とコンパスの役割
すぐ上の補足でお話ししたように,作図とは,定規とコンパスを使って文字通り「図を作る」ことです。
このため,定規とコンパスの役割が,小学校のときとはほんの少し違います。
●定規の役割
まっすぐな線を引く道具
作図では「1辺が5cmの…」といったような,長さをcmで指定されるような図形はほぼ出てきません。
だから定規に目もりは必要ないのです。
目もりがすり減ってしまったツルツルの定規でも,まっすぐな線を引くことさえできればOKです。
まっすぐな線を引けるものなら定規でなくても,下敷きでも,本のふちでも,何でもよいのです。
●コンパスの役割
円をかく道具(同じ長さをとる道具)
円とは,中心からの距離が等しい点を集めた図形です。

小学校では,長さは定規で測りとっていましたが,作図では定規の目もりを使ってはいけません。代わりにその役割をコンパスが担います。

2. 基本的な作図例
これから基礎となる次の6つの作図方法を,アニメーションで示します。いつでも作図できるようにしておきましょう。
- 垂直二等分線
- 角の二等分線
- 垂線
- 円の接線
- 円の中心
- 平行線
作図するためには,その図形が
どういう図形か,どんな性質をもつ図形か
ということがわかっていなければなりません。
重要な注意
作図するときは,途中にかいた線を消してはいけません。すべてそのままにしておきます。どのように作図したかがわかるようにしておくためです。

1° 垂直二等分線

●どういう図形か?
線分の中点を通り,線分に垂直な直線
●どんな性質をもつ図形か?
線分の両端から等距離にある点の集まり
●作図方法
①コンパスで,線分の両端から等距離にある2点をとる。
②定規で,①の2点を結ぶ

垂直二等分線の作図方法
2° 角の二等分線

●どういう図形か?
角を二等分する半直線
●作図方法
①コンパスで,頂点から等距離にある2点をとる
②コンパスで,①の2点から等距離にある点をとる
③定規で,②の点と頂点を結ぶ

角の二等分線の作図方法
3° 垂線
(A)直線上の点における垂線
●どういう図形か?
