6.空間図形:中学1年数学ーオリジナル基礎教科書
中学数学[総目次]
中学1年数学 6章 空間図形

1. 表面積(ひょうめんせき)
表面積,底面積,側面積
立体の面積に関する3つの用語を確認します。
- 表面積:すべての面の面積の和
- 底面積:1つの底面の面積
- 側面積:側面全体の面積
補足
例えば円柱には上下に2つの底面があります。(上の面も底面といいます。)
底面積とは,その2つの底面のうちの,1つだけの面積を指します。
例題1 底面の半径が3cm,高さが6cmの円柱について,底面積,側面積,表面積を求めなさい。
こたえ

底面積:$\pi\times3^2=9\pi$ (cm²)
側面積:側面は長方形で,たては6cmです。
横は,底面の円周の長さに等しいので,
$2\pi\times 3=6\pi$ (cm)
よって側面積は
$6\times6\pi=36\pi$ (cm²)
表面積:2つの底面積と側面積の合計を計算して
$9\pi\times2+36\pi=18\pi+36\pi=54\pi$ (cm²)

例題2 底面の半径が $r$,母線の長さが $\ell$ の円錐について,次の問いに答えなさい。
(1) 展開図にある角 $x$ の大きさを,$\ell$ と $r$ を使って表しなさい。
(2) 側面積を,$\ell$ と $r$ を使って表しなさい。

(1) 中心角は,弧の長さに比例します。(詳しくは こちら )
側面の扇形の弧の長さ:$2\pi r$
側面の母線を半径にもつ円(点線)の円周:$2\pi \ell$
よって
\[x=360^\circ\times\dfrac{2\pi r}{2\pi\ell}=\underline{\boldsymbol{\dfrac{360^\circ\times r}{\ell}}}\]
(2) 扇形の面積は,弧の長さに比例します。
\[\pi \ell\,^2\times \dfrac{2\pi r}{2\pi\ell}=\underline{\boldsymbol{\pi\,\ell\, r}}\]
補足
(2)の結果は,側面積の求める公式として覚えてしまいましょう!
円錐の側面積の公式


2. 体積
角柱と円柱の体積
直方体や円柱のように,底面の形がそのままに上の方まで続いている立体で,上下の面が平行になっているものを柱体(ちゅうたい)といいます。
柱体の体積は,どんなものでも次のようにして求めることができます。
角柱・円柱の体積の求め方
体積=(底面積)×(高さ)
例題1 次の三角柱の体積を求めなさい。

こたえ
底面積:$\dfrac12\times 2\times4=4$ (cm²)
高 さ:3cm
よって体積は
$4\times3=12$ (cm³)

例題2 次の四角柱の体積を求めなさい。

こたえ
底面積:2つの三角形の面積の合計として計算します。
$\dfrac12\times4\times3+\dfrac12\times5\times1=6+\dfrac52=\dfrac{17}2$ (cm²)
高 さ:3cm
よって体積は
$\dfrac{17}2\times3=\dfrac{51}2$ (cm³)

例題3 次の図のように,底面が半径4cmで,中心角が120°の扇形で,高さが6cmである立体の体積を求めなさい。

こたえ
底面積:半径4cmの円の面積の $\dfrac{120^\circ}{360^\circ}=\dfrac13$ なので,
$\pi\times4^2\times\dfrac13=\dfrac{16\pi}3$ (cm²)
高 さ:6cm
よって体積は
$\dfrac{16\pi}3\times6=32\pi$ (cm³)

角錐と円錐の体積
角錐や円錐などの錐体の体積は,どんなものでも次のようにして求めることができます。
角錐・円錐の体積の求め方
体積=$\boldsymbol{\dfrac1{\,3\,}}$×(底面積)×(高さ)
つまり,錐体の体積は,柱体の体積の $\dfrac13$ であるということです。
例題1 次の底面が正方形である四角錐の体積を求めなさい。

こたえ
底面積:3×3=9(cm²)
高 さ:4cm
よって体積は
$\dfrac13\times 9\times 4=12$(cm³)

例題2 次の円錐の体積を求めなさい。

こたえ
底面積:$\pi\times7^2=49\pi$(cm²)
高 さ:9cm
よって体積は
$\dfrac13\times49\pi\times9=147 \pi$(cm³)

球(きゅう)の表面積と体積
中心から等しい距離にある点の集まりを球(きゅう)といいます。
※「たま」とは言いません。
級の表面積と体積は,次の式で計算できることが知られています:
球の表面積と体積の求め方
半径が $r$ の球について
表面積=$\boldsymbol{4\,\pi\,r^2}$
体積=$\boldsymbol{\dfrac4{\,3\,}\pi\,r^3}$

補足(覚え方)

例題 半径が5cmの球の,表面積と体積を求めなさい。

こたえ
表面積:$4\pi\times5^2=4\pi\times25=100\pi$ (cm²)
体 積:$\dfrac43\pi\times5^3=\dfrac43\pi\times125=\dfrac{500}3\pi$(cm³)

いろいろな立体の体積
例題1(回転体の体積) 次の図の直角三角形ABCを,辺ACを軸として1回転させてできる立体の体積を求めなさい。

考え方
回転体がどんな立体になるかイメージする
こたえ
この回転体は,底面の半径が4cm,高さが3cmの円錐です。

よって求める体積は
$\dfrac13\times(\pi\times4^2)\times3=\dfrac13\times16\pi\times3=16\pi$(cm³)
例題2(切断された立体) 次の図は1辺の長さが6cmの立方体です。この立方体の4点A,C,F,Hを頂点とする立体について,その体積を求めなさい。

切断された立体の体積は,見たこともないような立体になることが多いです。
そんな立体を直接相手にすることはとても難しいですね!
こんなとき,次のような考え方をすることがほとんどです:
考え方
- 全体から不要な部分を取り除く
- 計算可能な部分に分ける(切る)
こたえ
4点A,C,F,Hを頂点とする立体は,正三角形4つでできた立体ですから,次のような正四面体です。

正四面体は三角錐の仲間ですが,
$\dfrac13$ ×(底面積)×(高さ)
を使って計算しようとしてもできません。
そこで
全体から不要な部分を取り除く
という考え方を使って体積を求めます。
この正四面体は,元の立方体から次の4つの三角錐を取り除いたものです。

しかも,これら4つはすべて合同な三角錐で,1個当たりの体積は
$\dfrac13\times\left(\dfrac12\times6\times6\right)\times6=36$ (cm³)
また,元の立方体の体積は 6×6×6=216(cm³)
よって求める体積は
216-36×4=216-144=72(cm³)

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