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高校数学[総目次]

数学Ⅱ 第4章 三角関数

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3.1 三角関数の相互関係

 一般角 $\theta$ に対しても,次の3つの最重要な関係式が成り立つ.

 任意の角$\theta$について,次が成り立つ:\begin{align*} &[1]\ \sin^2\theta+\cos^2\theta=1\\[5pt] &[2]\ \tan\theta=\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\\ &[3]\ 1+\tan^2\theta=\frac1{\cos^2\theta} \end{align*}

例題 $\theta$ は第2象限の角とする.$\sin\theta=\dfrac23$ のとき,$\cos\theta$,及び $\tan\theta$ の値を求めよ.

 $\theta$ が第2象限の角 $\iff \cos\theta<0$,$\tan\theta<0$ であるから, \[\begin{align*} \cos\theta&=-\sqrt{1-\left(\frac23\right)^2}=\underline{\boldsymbol{-\frac{\sqrt5}3}}\\[5pt] \tan\theta&=\frac{\sin\theta}{\cos\theta}=\frac{\frac23}{-\frac{\sqrt5}3}=\underline{\boldsymbol{-\frac2{\sqrt5}}} \end{align*}\]

補足

 視覚的に考えることもできる.
 $\sin\theta=\dfrac23$
  → 斜辺3,高さ2の直角三角形を第2象限に作る.
  → 三平方の定理で底辺を求める.
    (このとき,$-\sqrt5$ としておく.)

 図より, \[\begin{align*} \cos\theta&=\frac{-\sqrt5}3=-\frac{\sqrt5}3\\[5pt] \tan\theta&=\frac2{-\sqrt5}=-\frac2{\sqrt5} \end{align*}\]

3.2 三角関数の性質

\begin{align*}&[1]\left\{\begin{array}{l}\sin(\theta+2n\pi)=\sin\theta\\ \cos(\theta+2n\pi)=\cos\theta\ \ \ (n\mbox{は整数})\\ \tan(\theta+2n\pi)=\tan\theta\end{array} \right.\\\\ &[2]\left\{\begin{array}{l}\sin(-\theta)=-\sin\theta\\ \cos(-\theta)=\cos\theta\\ \tan(-\theta)=-\tan\theta\end{array} \right.\\\\ &[3]\left\{\begin{array}{l}\sin(\theta+\pi)=-\sin\theta\\ \cos(\theta+\pi)=-\cos\theta\\ \tan(\theta+\pi)=\tan\theta\end{array} \right.\\\\ &[4]\left\{\begin{array}{l}\sin\left(\theta+\dfrac\pi2\right)=\cos\theta\\ \cos\left(\theta+\dfrac\pi2\right)=-\sin\theta\\ \tan\left(\theta+\dfrac\pi 2\right)=-\dfrac 1{\tan\theta}\end{array} \right. \end{align*}

覚え方

(詳しくはスライドで.)

[ステップ1] sin, cos, tan を決める

 ① 横軸に当たる($\cdots, -\pi, 0, \pi, 2\pi, \cdots$)
   → 変化なし
 ② 縦軸に当たる $(\cdots, -\dfrac\pi2, \dfrac\pi2, \dfrac32\pi, \cdots)$
   → $\left\{\begin{array}{l} \sin\to\cos\\ \cos\to\sin\\ \tan\to\frac1{\tan} \end{array}\right.$

[ステップ2] 符号を決める

 $\theta$ を鋭角と仮定し,$\pi-\theta$,$\dfrac\pi2+\theta$ などが属する象限によって決める.

3.3 三角関数の特徴

[1] グラフの対称性

$\sin x,\ \tan x$ は奇関数   
   → グラフは原点対称
$\cos x$ は偶関数     
   → グラフは $y$ 軸対称

  [補足] 任意の $x$ について, \[\begin{array}{ll} f(-x)=-f(x)&\to\ f(x)\ \mbox{は奇関数}\\[5pt] f(-x)=f(x)&\to\ f(x)\ \mbox{は偶関数} \end{array}\]

[2] 周期関数である

  $\sin x,\ \cos x$ → 周期は $2\pi$
  $\tan x$    → 周期は $\pi$

  [補足] 任意の $x$ について, \[f(x+p)=f(x)\ \ (p\neq0)\]   が成り立つとき,$f(x)$ を周期 $p$ の周期関数という.

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