鈍角の三角比が何を意味するのか,スライドで大変わかり易く解説しています.これまで理解できなかった人でも,スライドを見れば必ず納得できるはずです.是非ご覧ください!
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高校数学[総目次]
数学Ⅰ 第2章 三角比
スライド | ノート | 問題 | |
1. 正接,正弦,余弦 | |||
2. 三角比の相互関係 | |||
3. 三角比の拡張 | |||
4. 正弦定理 | |||
5. 余弦定理 | |||
6. 三角形の面積 |

3.三角比の拡張
0°や180°までの角にも三角比を定義したい
直角三角形の直角以外の角に対して三角比 sin, cos, tan は定義された.これらは直角三角形の存在を前提としていたから,当然ながらその角は
3.1 座標を用いた三角比の定義
三角比拡張のアイデア
冒頭で述べた拡張のアイデアとは,
座標軸を導入し,原点を中心とする半径
ことなのである.
原点Oを中心とする半径
θ が鋭角のとき


そしてこの定義を,そのまま
θ が鈍角のとき


0°から180°までの三角比
原点Oを中心とする半径

従来の三角比との違いは何か
この定義において,従来の直角三角形を前提としていた三角比の定義からの変更点は次の通りである.
これまで 変更後

この変更方法は,直角三角形を存在を前提として定義された値はそのままに,
例1

半径2の円を考えると,P
例2

半径
例3

半径
例4

半径
0° から180° までで,三角比の値が簡単なものをまとめると次のようになる.尚,
この表に与えられた角度以外の三角比の値については,数学Ⅱで学ぶ公式などを利用することで求められるごくわずかな角度を除き,ほとんどの値は計算で正確な値を求めることは困難である.そこでどの教科書にも巻末に近似値の表が掲載されている.

3.2 単位円における三角比
半径1の円で三角比を考える
原点Oを中心とする半径1の円(単位円)の周上に点Pがあり,線分OP が
単位円における三角比


単位円における三角比
原点Oを中心とする半径1の円周上にある点をP
この三角比を単位円で考えるというのは,単に
三角比の視覚化
であるが,このことがどれほどか重要であるかは徐々に明らかになっていくであろう.
三角比がとりうる値の範囲
は取れる値の範囲が限定されている
三角比を単位円で捉えると,三角比のとりうる値の範囲が視覚的に理解できる.
点Pが
また,
三角比がとりうる値の範囲
三角比の符号
は 軸と, は 軸と対応
三角比の符号も,単位円で考えると視覚的に捉えることができる.


3.3 180°-θの三角比
三角比の書き換え公式
θが鋭角のとき

よって,

3.4 等式を満たす
単位円を使って目で捉える
ポイント
単位円をかいて,
例題1