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高校数学[総目次]

数学Ⅲ 第2章 微分法

  スライド ノート 問題
1. 微分係数と導関数 [無料]    
2. 合成関数の導関数 [無料]    
3. 逆関数の微分法 [無料]    
4. 三角関数の導関数      
5. 対数関数・指数関数の導関数      
6. 媒介変数表示と導関数      
7. 陰関数の導関数      
8. 平均値の定理      
9. 関数の値の変化      
10. 関数の極大・極小      
11. 関数のグラフ      

6.媒介変数表示と導関数

6.1 媒介変数表示と導関数

 例として $y=x^2-2x+3$ で表される曲線を $C$ とする.$C$ はおなじみ放物線である.この曲線上の点には

\[(-1,6),\ (0,3),\ (1,2) \]

などがある.ここで,$x$ が $t$ を用いて $x=t+1$ と表されているならば,曲線の式に代入すると $y$ は

\[y=(t+1)^2-2(t+1)+3=t^2+2\]

と表せる.すなわち曲線 $C$ 上の点が

\[\left\{\begin{array}{l}
x=t+1\\[5pt]
y=t^2+2
\end{array}\right.\ \ \cdots(*)\]

というように $t$ を用いて表せる.先に挙げた $C$ 上の3点はそれぞれ $t=-2,\ -1,\ 0$ における値である.つまり $(*)$ でも同じ曲線を表すことができるのである.

 このように,曲線上の点 $(x,y)$ が, 文字 $t$ を用いて表されるとき,これを媒介変数を $t$ とする曲線の媒介変数表示,あるいはパラメータを $t$ とする曲線のパラメータ表示という.

 上にあげた $(*)$ は曲線 $C$ のパラメータ表示の一例であって,同じ曲線を表すパラメータ表示の仕方は無数にある.極端な例として

\[\left\{\begin{array}{l}
x=t\\[5pt]
y=t^2-3t+2
\end{array}\right.\]

も一応曲線のパラメータ表示である.

 さて,$(*)$ で $x$ の式を $t$ について解き, $x$ と $y$ の順序を入れ替えて

\[\left\{\begin{array}{l}
y=t^2+2\\[5pt]
t=x-1
\end{array}\right.\]