高校数学[総目次]

第6章 微分法・積分法

  スライド ノート 問題
1. 微分係数      
2. 導関数      
3. 接線      
4. 関数の値の変化      
5. 極大・極小      
6. 関数のグラフと方程式・不等式      
7. 不定積分      
8. 定積分      
9. 様々な定積分      
10. 面積      

6.関数のグラフと方程式・不等式(数学Ⅱ微分法)

演習問題

問題1【標準】
次の方程式は,与えられた区間に実数解をもつことを示せ.
(1) $x^3+6x^2-6=0$ $(-2\leqq x\leqq -1)$
(2) $x^4-5x+2=0$ $(-1\leqq x\leqq 1)$

問題2【標準】
次の方程式が3つの異なる実数解をもつように,定数 $a$ の値の範囲を定めよ.
(1) $x^3-6x^2+9x+a=0$
(2) $2x^3+9x^2-3-a=0$

問題3【標準】
$a$ を定数とする.曲線 $y=x^3-x^2-4x+2$ と直線 $y=x+a$ との共有点の個数を調べよ.

問題4【標準】
$a$ を正の定数とする.次の方程式の異なる実数解の個数を調べよ.
(1) $x^3-3ax^2+4a=0$
(2) $2x^3-3(a+1)x^2+6ax-2a=0$

問題5【標準】
3次方程式 $2x^3-3ax^2+2b=0$ が,異なる3つの実数解をもつときの $a,\ b$ の条件を求め,点 $(a,\ b)$ の存在する範囲を図示せよ.

問題6【標準】
方程式 $2x^3+3x^2-36x-1-a=0$ が異なる2つの負の実数解と1つの正の実数解をもつように,定数 $a$ の値の範囲を定めよ.

問題7【標準】
方程式 $3x^4-8x^3-6x^2+24x+a=0$ が異なる実数解を2つだけもつように,定数 $a$ の値の範囲を定めよ.

問題8【標準】
次の不等式が成り立つことを証明せよ.
(1) $x\geqq0$ のとき,$2x^3+\dfrac19>x^2$
(2) $x>1$ のとき,$x^3+4x>3x^2+2$

問題1【標準】

次の方程式は,与えられた区間に実数解をもつことを示せ.
(1) $x^3+6x^2-6=0$ $(-2\leqq x\leqq -1)$
(2) $x^4-5x+2=0$ $(-1\leqq x\leqq 1)$

解答

(1) $f(x)=x^3+6x^2-6$ とおくと

\[f(-2)=10>0,\ f(-1)=-1<0\]

 よって,方程式 $f(x)=0$ は $-2\leqq x\leqq -1$ の間に少なくとも1つの実数解をもつ.

(2) $f(x)=x^4-5x+2$ とおくと

\[f(-1)=8>0,\ f(1)=-2<0\]

 よって,方程式 $f(x)=0$ は $-1\leqq x\leqq 1$ の間に少なくとも1つの実数解をもつ.

補足

① 本問では3次の係数が正なので実数解は1個ですが,3次の係数が負ならば,次のように実数解が3個となる場合も考えられます.

② 一般に $f(-2)$ と $f(-1)$ が異符号ならば,方程式 $f(x)=0$ は $-2$ と $-1$ の間に少なくとも1つの解が存在しますが,逆に同符号であっても解が存在する場合があります.例えば下の図では解が2個存在しています.

問題2【標準】

次の方程式が3つの異なる実数解をもつように,定数 $a$ の値の範囲を定めよ.
(1) $x^3-6x^2+9x+a=0$
(2) $2x^3+9x^2-3-a=0$

 この問題のポイントはいわゆる文字定数の分離です.

解答