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高校数学[総目次]

数学Ⅱ 第6章 微分法・積分法

  スライド ノート
1. 微分係数 [無料]  
2. 導関数 [無料]  
3. 接線 [会員]  
4. 関数の値の変化 [会員]  
5. 極大・極小 [会員]  
6. 関数のグラフと方程式・不等式 [会員]  
7. 不定積分 [無料]  
8. 定積分 [会員]  
9. 様々な定積分 [会員]  
10. 面積 [会員]  

4. 関数の値の変化

4.1 単調性

 実数の集合 $\{x|a\leqq x\leqq b\}$ や,$\{x|a<x<b\}$ などを区間という.

 ある区間において,区間内の任意の $x_1, x_2$ について,

\[x_1<x_2\ \Longrightarrow \ f(x_1)<f(x_2)\]

が成り立つとき,$f(x)$ はその区間で単調に増加するという.

 同様に,ある区間において,

\[x_1<x_2\ \Longrightarrow \ f(x_1)>f(x_2)\]

が成り立つとき,$f(x)$ はその区間で単調に減少するという.

 例えば関数 $y=x^2$ は,$x\leqq0$ において単調に減少し,$x\geqq0$ において単調に増加する.

 単調性はグラフを考えるとわかりやすい.単調に増加する $x$ の区間ではグラフが右上がりで,単調に減少する $x$ の区間ではグラフは右下がりである.

4.2 増減表

 関数 $f(x)$ の導関数 $f'(x)$ は,$f(x)$ のグラフについて接線の傾きの情報を与えていた.ある $x$ の区間で接線の傾きが常に正であれば,$f(x)$ のグラフはその区間で右上がりとなっているし,逆に接線の傾きが負となる区間では $f(x)$ のグラフは右下がりとなっている.従って次が成り立つ:

  ある区間で常に $f'(x)>0$
    $\Longrightarrow\ \ f(x)$ はその区間で単調に増加する
  ある区間で常に $f'(x)<0$
    $\Longrightarrow\ \ f(x)$ はその区間で単調に減少する
  ある区間で常に $f'(x)=0$
    $\Longrightarrow\ \ f(x)$ はその区間で定数である

 つまり

$\boldsymbol{f'(x)}$ の符号を見れば,関数の増減がわかる

ということである.

補足

  直感的にわかり易い内容であるが,厳密には証明が必要.詳しくは数学Ⅲの微分 9.関数の値の変化 を参照.

例題 関数 $y=x^2$ の増減を調べよ.

 $y’=2x$ により,$y’=0$ のとき $x=0$.

 $x$ の区間ごとの $y’$ や $y$ を次のような表にまとめるとわかりやすい:

増減表

 この表を関数の増減表という.

 この増減表により
   $x\leqq0$ で単調に減少する.
   $x\geqq0$ で単調に増加する.

補足

 境界である $x=0$ は単調増加にも単調減少にも含める.(詳しくは数学Ⅲの微分法における関数の値の変化 を参照.)

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