1.内心

定理
 三角形の3つの内角の二等分線は1点で交わる.
基本事項の確認

 角の二等分線 $l$ は,2直線 $m, n$ から等しい距離にある点の集合である.

証明の方針

 2つの内角の二等分線の交点をとる
   ↓
 その交点から各辺までの距離が等しい.
   ↓
 その交点が,残りの角の二等分線上にもある.

証明

 △ABCの$\angle{\rm B}$と$\angle{\rm C}$ の二等分線の交点を $\rm I$ とし,$\rm I$ から辺BC,CA,ABに下ろした垂線の足をそれぞれD,E,Fとする.

 上の基本事項により, \[{\rm ID}={\rm IE}\ \mbox{かつ}\ {\rm ID}={\rm IF}\]  よって, \[{\rm IE}={\rm IF}\]  このことは,$\rm I$ が$\angle{\rm A}$の二等分線上にもあることを意味する.
 故に,3本の角の二等分線は1点で交わる.

補足

 この定理の証明過程により,どんな三角形にも3辺に接する円がただ1つ存在する.その円を三角形の内接円といい,内接円の中心を内心という.